12月東部例会
日本海政経懇話会東部例会(新日本海新聞社主催)が10日、鳥取市のとりぎん文化会館であり、社会学者の古市憲寿氏が「日本の未来 待ち受ける本当の変化」と題して講演した。参加した約110人に向け、団塊ジュニア世代が65歳以上となる「2040年問題」など日本の将来を見据え、リーダーに求められる資質や子どもの教育充実の必要性を説いた。
古市氏は人口減少が進む現状下で、40年代には団塊ジュニア世代が後期高齢者になり、今の人口構造でいかに高齢者を支えるかが大きな課題になると指摘した。人工知能(AI)やロボット技術が進化しても、介護や運送業など人が人を相手にする仕事は残るとの見通しを示した。
少子化を踏まえ、子どもたちが社会・地域との接点が減っていると持論を展開。その上で「今年生まれた子どもは22世紀を生きる。我々には子どもたちが社会をつくる年齢になるまで、今の社会を幸せにする責任がある」と訴えた。
また「AIは意思を持ちようがない。人間主導というのは変わらない」と指摘し、AIが進化する中で明確な目的を持つことがリーダーに求められると強調した。
小倉智昭さんが9日に亡くなったことにも触れ、テレビ番組で共演した際のエピソードなどを紹介した。