3月東部例会

 日本海政経懇話会東部例会(新日本海新聞社主催)が4日、鳥取市のとりぎん文化会館であり、航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏が「地方観光の課題 インバウンド(訪日客)の今後」と題して講演した。東京、京都に集中するインバウンドを取り込むには「選ばれるきっかけが一番大事。地域の強みを再度確認し、鳥取砂丘など他の都市にないものをPRするべきだ」と訴えた。
 鳥海氏は、新型コロナ禍後は円安の影響で想定以上に訪日客が増加していることを指摘し、「外国人にとって日本は個人旅行をしにくい国だったが、スマートフォンで交通手段の検索や言語の翻訳などができるようになった」と解説。訪日客は日本に2~3週間は滞在することが多いので「魅力があれば地方にも足を運ぶ」とした。
 訪日客の受け皿としての地方の課題は「富裕層向けの価格帯の高い宿泊施設が少ないこと」だと指摘。鳥取砂丘西側で予定されている高級リゾートホテルの開業に期待し、「砂丘はオンリーワンの存在。ここに何かエンターテインメントを加えると、繰り返し訪れてもらえる」と話した。