8月例会

 日本海政経懇話会東部例会(新日本海新聞社主催)が21日、鳥取市永楽温泉町のホテルモナーク鳥取で開かれ、元衆院議員の金子恵美氏が「輝く女性が日本を救う」と題して講演した。「男性の背中を家庭へ押す」ための意識改革を訴えた。
 育児休業給付を2025年度から休業前手取りの実質10割に上げるという岸田政権の肝いり施策「次元の異なる少子化対策」について「本当にやれたらすごい」と注目する一方、育休取得を巡っては「柔軟な環境をつくれるかどうかは職場の上司次第」と語った。
 「女性活躍」を打ち出した第2次安倍政権発足以降、女性就業者数が増え、上場企業の女性役員数も増加したというデータを提示した上で、「世界各国と比べるとまだまだだ」と指摘。海外で導入が進むクオータ制(人数割当制)を引き合いに、女性活躍の一層の推進を求めた。
 金子氏は冒頭、古巣の自民党女性局に関するニュースに言及。松川るい局長がフランス研修中に観光名所のエッフェル塔前で撮影した写真を交流サイト(SNS)に投稿し、批判を浴びた問題について「女性局はあまり海外研修、視察したことがない。ニュースを見た時、驚いた」と軽率な行動を憂いた。その上で「海外視察が駄目という風潮になることを危惧する」と話した。
 中部例会は22日午前10時半から倉吉市山根の倉吉シティホテルで、西部例会は同日午後2時半から米子市皆生温泉4丁目の皆生グランドホテル天水で開かれる。(深田巧)

【写真説明】女性活躍の現状を解説する金子恵美氏=21日、鳥取市永楽温泉町のホテルモナーク鳥取