10月例会

日本海政経懇話会東部例会(新日本海新聞社主催)が18日、鳥取市今町2丁目のホテルニューオータニ鳥取で開かれ、DeNAアスレティックスエリートアドバイザーの瀬古利彦氏が講演した。日本のマラソンブームをけん引してきた歩みを振り返り、「人生に無駄はない」と説いた。
 来年のパリ五輪日本代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が15日に行われたばかり。MGC導入に尽力し、人材育成に精を出す瀬古氏は「泥臭い」練習の必要性を強調。川内優輝選手らの地道な練習方法を例に「人生に無駄なんてない。無駄と勝手に思っているだけだ」と指摘した。
 1964年東京五輪銅メダルの円谷幸吉、68年メキシコ五輪銀メダルの君原健二の両氏に影響を受け、さらに恩師の中村清氏から「若い時に流さなかった汗は、年をとった時の涙となる」と教えられた思い出を披露した。
 モスクワ、ロサンゼルス、ソウルと3度の五輪日本代表に選ばれながらメダルに縁がなかったが、妻や長男から手作りの金メダルを贈られた秘話も紹介。「長男は2年前にがんで亡くなったが、メダルの中で生きている。日本のマラソン界のために頑張ってと言われている気がする」と語った。(深田巧)

【写真説明】日本のマラソン界について語る瀬古利彦氏=18日、鳥取市今町2丁目のホテルニューオータニ鳥取